木曜手帖は平成18年6月発行600号で終刊となりましたが、新しく「インターネット木曜手帖」として、インターネット(ブログ)にて継続していきます。参加ご希望の方はこちらで詳細をご確認ください。
二頭立ての馬車に乗ったよ
揺れながらたどる石畳の道
ひづめの音が カッカッと響くよ
立ち並ぶ建物の
大きなガラスに
馬車が映るよ
乗っている私に手を振れば
映っている私も
手を振り返してくる
まっすぐ前を向いて
走っている二頭の馬
寺院の鐘の音が
街に広がり
鐘の音の中
馬車は走るよ
冬のてんとうむし
土とたおれた木の間の
せまいところに
あつまって
スヤスヤ おやすみ
春まで冬眠 いいなぁ
冬のかぶとむし
土とおち葉の中の
ふかふかなところに
よう虫のままで
フニャフニャ おやすみ
冬のぼくも
あったかいふとんの中
ヌク ヌク おやすみ
春まで冬眠 したいなぁ
いただきものの
りんごがひとつ
白いおさらに
ぽつんと ひとつ
名画の中から
ころげ出たような
赤いりんご
つめたいりんご
北のくにの
りんごの畑は
今ごろ雪が
つもっているかしら
真冬の歯みがき 苦手だよ
寒さのあまり
くちびるの感覚が
麻痺してきちゃう
歯医者さんで
麻酔が効いている時みたい
口をすすげば 水がこぼれ
それでも歯みがき 欠かさない
歯医者さんの 金属音を思い出し
病院通いはいやだから
赤っていいね
元気だね
お日さまの赤
はずんでる
黄色っていいね
やさしいね
ラッパズイセンの花
笑ってる
青っていいね
さわやかだね
晴れてる日の空の色
歌ってる
緑っていいね
ゆかいだね
葉っぱが 風に
おどってる
いろいろ色みんなが次々やってきて
百倍楽しい 絵になった
つい この間までは
横目で見ながらやりすごしていた
通りすがりの神社や寺
神も仏も信じない
私は唯物論者だから と
でも兄が病に倒れてからは
そんな事を言っていられなくなった
ワラにもすがる思いで立ち寄る
何がしかの賽銭を入れ手を合わせ
お兄ちゃんを助けて と祈る
医者からは
とっくに見放されている
今はもう
神仏の力に すがるしかない
たそがれが包む人気のない境内
冷たい雨が音もなく
私達を濡らしていく
父と亡き母が何度も
足を運んだ思い出の寺院
階段を登っていると
浮んでくる
左手に杖を 右手で手すりを伝いながら
一段ずつゆっくりと足を進める母
木のぬくもりと威厳を具えて建つ門
見上げると見えてくる
吐息をつき 微笑する母
シルエットだった塔頭は
一つずつ闇にのまれていくのに私の心の中母の面影で満たされていく
国井利明
日曜日の昼から
台所を占領して
自分で作る おでん
大きなナベに
大根 はんぺん コンニャク
ちくわぶ ごぼう巻 いか巻
焼ちくわ さつま揚げ 揚げボール
つみれ 結びこんぶ・・・
いろんな 種類をいれる
まずは 揚げボールを味見
まだうすい 白だしをたす
ハンペンを 半分にして味見
ちょっぴり うすい
ついでに チューハイを作って
いつのまにか 台所で立ち飲み