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母の指輪

      大野悦子

 

母が残していった指輪

私の指には小さすぎて

 

「ゆびわ ゆびわ ゆびわ・・・」

迷子になった子犬の名を呼ぶように

這いつくばって探しまわっていた母

「ただいま」の声にも気がつかないで

それでも

夕餉の食卓が待っているから

かくれんぼを

しぶしぶおしまいにした

母の指から

するりと逃げだした指輪

隠れ場所は

里芋の煮っころがしの鍋の底

母とふたり

涙がでるほど笑った

 

鍋の底に見つけた

私には小さすぎる指輪

 

今は

私の胸で揺れている

              インターネット木曜手帖

              令和元年七月

 

*コメント   最初に「母が残していった指輪

私の指には小さすぎて」とありますが

この部分はないほうがいいと思います。

 

母の指輪                     

       大野悦子

 

「ゆびわ ゆびわ ゆびわ・・・」

迷子になった子犬の名を呼ぶように

這いつくばって探しまわっていた母

「ただいま」の声にも気がつかないで

それでも

夕餉の支度が待っているから

指輪探しは

しぶしぶおしまいにした

 

母の指から

するりと逃げだした指輪

隠れ場所は

里芋の煮っころがしの鍋の底

見つけた母と私

涙がでるほど笑った

 

母の残していった指輪

私には小さすぎる指輪

 

今は

私の胸で揺れている

 

終わりの部分

「鍋の底に見つけた 私には小さすぎる指輪」

とすると、鍋の底に見つけた…がダブりますので

ここに「母の残した指輪」を持ってきました。

                宮中雲子

                     

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