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記憶の中の道

      西脇たみ恵

 

母と一緒に歩くだけで

楽しかった子供の頃

体の奥から喜びが溢れて

スキップをしながら母に(まと)わりついた

 

転ぶよと言われても

右へ左へ前へ後ろへ

母の周りを独り占めした

叱る母の声さえどこか甘くて

 

故郷には もう

母も 母と歩いた道もない

母は亡くなり

道は開発に下敷にされて消えた

 

思い出の中だけに存在する道

けれど 時と共にに風化しない道

そこにはいつも 母がいて

そこにはいつも 私がいる

| 木曜会(編集委員) | 00:05 | comments(0) | - | ↑TOP
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