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しもやけと母

        宮中雲子

 

ぷっくりふくらんだ手の甲が

かゆいと電話で訴えた母

 

八十歳を過ぎての一人暮らし

食事の支度で荒れた手

 

洗った後 よく拭いて

こまめにクリームをぬって…と

ハンドクリームを送ったりしたが

 

体の不調もあってか

もうだめ 帰ってきてと

電話してくるようになって

 

帰りたい

帰ったら仕事がない

私も辛かった

 

今年 厳しい寒さに

私の手にもしもやけ

亡くなって三十年が過ぎ

しもやけになって訪れた母

 

一緒に暮らしてあげたかった

あの頃は もう戻ってこない

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