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目の話

    中原千津子

 

毎朝、目覚めると

部屋の白い壁の一点を凝視する

すると 魔法のように

白い 丸い 掛け時計の文字盤が

忽然と現れる

 

いつからこうなったのか 不思議

でも結構 このひと時を楽しんでいる

 

母の胎内から出たとき

世の中は闇で 何も見えなかった

 

やがて開眼してみたものは

一番は母さん 次は父さん

二人の喜びが目に見える

 

いまや 世の中をたくさん見てきて 疲れたわ

やがて元通り 見えなくなるのね

 

今度は特別の目で 

天国の母さんと父さんを探すわ

きっと うまくいくわ

じっと 凝視すればいいのよ

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